固定IPアドレスの設定 |
前回までネットワークオーディオの導入について報告してきましたが、固定IPアドレスについてはまだ報告していなかったので、遅ればせながらお話していきたいと思います。ネットワークオーディオに関して、LANケーブルやネットワークハブなど音質向上を狙った製品の情報を目にすることは多いですが、ネット環境についてはあまり触れたものは少ないように感じます。そこで今回は固定IPアドレスの設定について進めていきたいと思います。ネット環境に詳しい方ならすでに設定されていると思いますが、もし、まだ設定されていない場合は参考にしてください。
固定IPアドレス ネットワークオーディオに限らずネット接続の安定性を確保するため、従来から固定IPアドレスを設定していました。LANでの通信速度の向上やWiFiデバイスの性能向上で、待たされることなく接続は完了しますが、音楽配信や映像配信を利用する場合の安定性は、やはり固定IPアドレスでの運用が安心できそうです。特に複数のテレビやBDレコーダーをDLNA接続で利用したり、ネットに接続する家電が増えてきたことで、接続状況なども管理しておきたいところです。このような場合で、ネットワークオーディオに限らず固定IPアドレスを設定しておくと、ネット機器の管理と接続の安定性を確保できます。 IPアドレスについて 説明に先立って固定IPアドレスの設定は初めてという方もいらっしゃると思いますので、IPアドレスの仕組みやアドレスの決め方などについては、私のつたない説明より、下記のページがわかりやすく説明されていますのでリンク先からご参照ください。 おうちネット研究所 Blue Sound Nodeの固定IPアドレス設定 Nodeの固定IPアドレス設定は導入直後に行ないましたが、Node本体には固定IPアドレス設定項目がありません。代理店のサイトを確認したところ、Node本体での設定はできない仕様となっています。この場合はルーター側で固定IPアドレスを設定します。この設定にはデバイスのMACアドレスが必要になるので、タブレットなどのNodeアプリの設定メニューから、診断メニューに進むとMACアドレスが確認できます。有線接続とWiFi接続で2つのMACアドレスがありますので、接続している方のMACアドレスをメモに控えます。次にPCなどからルーターの設定画面に入り固定IPアドレスを設定します。設定画面はお使いのルーターによりますので、取扱説明書などから設定手順青お確かめください。最後に先ほどのNodeアプリから再度診断ページを開き、指定したIPアドレスへの変更が確認できれば完了です。 次にNodeを操作するタブレットも固定IPアドレス設定を行いました。タブレットはWiFi接続ですが、Node操作中まれに接続が途切れる現象が発生していました。我が家の場合リスニングルームの隣の部屋にWiFiアクセスポイントを置いているため、WiFiの通信状況よる問題が考えられますが、少しでも安定することを狙って固定IPアドレスに切り替えることにしました。 Androidタブレット・Android Phoneの場合 私はNodeの操作用にAndroidタブレットを使用しています。固定IPアドレスをWiFi接続のAndroid機で設定する場合、少しだけ手順が増えますので以下に紹介します。アクセスポイントごとに固定IPアドレスを設定できるので、2.4GHz、5GHzなど複数の帯域を利用している場合は、それぞれの帯域で設定します。また、外出先でのWiFi利用時に固定IPアドレスを設定しなおす必要はありません。 1.設定からネットワークとインターネットメニューを開きます 残念ながら私は、iPhoneやiPadは使用していないので、設定法については下記のリンクをご参照ください。 Atermのページ さて、その後のタブレット使用状況ですが、固定IPアドレスの設定で電波強度が変わるわけではありませんが、現在のところ通信安定性は少し向上したように感じます。 その他のデバイスの固定IPアドレス設定 今回は、Nodeの固定IPアドレス設定はルーター側から行うというものでしたが、デスクトップPCやプリンター、NASの他、ネットワークTV、BDレコーダーなど多くのデバイスは機器側から固定IPアドレスを設定できます。設定方法の手順は各機器で異なりますので、取扱説明書などをご確認の上、ひとつずつ設定してください。もし、設定する機器が多い場合は、リストを作ってIPアドレスが重複しないよう管理するのがお勧めです。今後ネット家電が増えたり機器の入れ替えがあった時に、固定IPアドレスを一覧できるリストがあれば、管理に役立ちます。 LAN内でセグメントを分ける LAN内でセグメントを分けることで、デバイスごとにグループを作ることができます。異なったセグメントに接続するデバイス同士では通信ができなくなりますが、トラフィックの分散などに役立ちます。学校やオフィスなどではセキュリティ目的で一般的に使われている手法ですが、パケットの分散によるネットオーディオの音質向上に効果を期待できそうです。一般的な家庭では少ないと思いますが、高負荷通信を行っているPCなどがある場合は、セグメントを分けることで、ネット通信の安定性を確保できる可能性がありそうです。 まだ詳細は確認していませんが、オーディオ用としてセグメント分けを目的としたルーターも出てきているようです。ただ、一般的にセグメント分けは二重ルーターの使用や管理、設定が複雑になりますので、高度な知識が不可欠になります。また、セグメントを分けるグループをどのように設定するかも考慮しなければなりません。例えばミュージックサーバーとしてNASを利用する場合、NASの操作にはPCが必要となり、同じセグメントでの利用が前提になり、運用面を含めあらかじめグループ分けを考慮しておく必要がありそうです。我が家の屋内LAN配線はセグメント分けを考慮していなかったので、現時点での採用は難しい状況ですが、今後話題を集めそうな技術なので、引き続き注目していきたいと思います。 2025/0813 HOTEI(松浦正和) |
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*本稿でご不明な点、ご質問などございましたら「こちら」までご連絡ください。 スピーカー位置の検討についてのご質問では、お部屋の写真を添付いただけると、イメージがつかめます。その際は正面、後方、左右、天井方向の写真とごく簡単で結構ですので、お部屋の縦横高さの寸法をお送りいただけましたら助かります。 |