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ネットワークプレーヤーの導入その2

 前回はBlue Sound Nodeの導入についてお伝えしましたが、その後試したことなど第2弾としてお送りします。

光ケーブルの検証

 前回の報告でDAコンバータへの接続は光ケーブル(TOS Link)を用いることにしましたが、この時使用したものは、BDレコーダーからDAコンバーターに接続するため、間に合わせで用意したものでした。ラック内のシステムの配置上どうしても1.5mの長さが必要だったため、とりあえず用意したものをそのまま流用していました。NodeはDAコンバーターに近い位置に配置できたので、光ケーブルも1mで十分に届きます。

 デジタルディスクプレーヤーは現在Accuphase DP800+DC801ですが、それ以前に使用していたDP80+DC81では光ケーブルをメインに使用していました。その時のケーブルを残しておいたのを思い出し探し出しました。長年オーディオをやっているとそれなりにケーブル残している人も多いと思いますが、私もそのくちで探すのに手間がかかりましたが、無事見つけ出しました。


光(TOS-Link)ケーブル

 ケーブルを交換しての印象は、解像度がかなり上がり、音場の見通しも向上しました。前回と同じく同一タイトルのCDと比べて、低域の量感で少し引けを取るものの、音楽の表情のイキイキと伝わるように変化、表現は確実に豊かになっています。ケーブルはかなり年季の入ったパイオニア製で現時点でスペックは不明ですが、当時評価の高い製品だったと記憶しています。交換の目論見が見事にハマリました。

光ケーブル探しで見つけたもの

 そして、光ケーブルを探したときにもうひとつ見つけたものがありました。Accuphaseユーザーならご存じだと思いますが、同社のデジタル伝送で使用されているHS-Linkケーブルです。これはDP800+DC801に付属していたもので、現在は二世代目にあたる専用ケーブルを利用していて、一世代目は先の光ケーブルと一緒に保管していましたものです。

 HS-LinkケーブルはLANケーブルと互換性があり、コネクターはLANケーブルと同じRJ45が使用されています。コネクターはシールドが施されたタイプなので、LANケーブルでいうところのSTPタイプと思われます。もちろんHS-Link専用ケーブルですので、カテゴリー表記などはなく、ケーブルにはHS-Linkと印字されています。LANケーブルとの互換性は先に述べた通りで,あり、本来のネットワーク用ではありませんが、オーディオグレードであることは確かなものです。当然ながらNodeのネット接続で試したくなり、ここまで使用していたカテゴリー6aケーブルと入れ替えて聴いてみました。


HS-LINKケーブル(第一世代)
Accuphase独自のデジタル伝送方式に対応
シールド付きRJ45コネクターを装備し、
一般的なLANケーブルと互換性があるが、
基本はHS-LINK専用ケーブル

 しばらく使っていなかったためだと思いますが、最初は帯域が広がらず少し眠たい音でしたが、10分ほど鳴らしているうちにみるみる変化が現れ始めました。帯域は十分に広がり高域はスムーズに、低域は厚みが増して音像の実体感が向上しました。先の光ケーブル交換と併せて、音の質感が非常になめらかですが、実態感の向上によるキレの良さのおかげで、グルーブ感の伝わりも非常に良くなりました。

LAN経路の見直し

 これで現在やれることはほぼ試したと思っていましたが、最後に一つLANの経路でやれることがありました。我が家の光回線は終端装置が電話回線やルーター機能などを含む、複合型のホームゲートウェイで、複数のLANポートを持っています。ただ、各部屋への分岐のするにはポート数が足りないので、直近にスイッチングハブを置いて各部屋やNAS、WiFiアクセスポイントに分岐しています。各部屋にはLANケーブル1回線で送り、必要に応じて各部屋でさらにハブを設置して分岐しています。

 リスニングルームもBDレコーダーやAVアンプなどLANを必要とする機器があるので、ハブを利用していますが、当然Nodeもここにつながっています。したがって、Nodeまでの回線ルートは、ゲートウェイ内蔵ハブ、住宅用ハブ、そしてリスニングルーム内のハブの3台を経由しています。もちろん通常のネット利用なら問題なく安定して利用できていますが、Nodeの音質を考えると、よりシンプルな接続が望ましいと思われます。現状でゲートウェイのハブとリスニングルーム内のハブは外せませんが、住宅用のハブをバイパスさせることは可能です。幸いゲートウェイのポートにはまだ空きがあり、そこにリスニングルームへ向かうLANケーブルをゲートウェイの空きポートに差し替えてみました。これで経由するハブは3台から2台になります。さすがに大きな変化はありませんでしたが、低域の量感など改善された部分があり、バイパスした効果は確認できました。

トランスポートとしての実力に脱帽

 音楽配信を気軽に聴くつもりでNodeを導入しましたが、ここまでお伝えしたようにチューニングにいくつかの試行錯誤を繰り返し試してみることで、効果の大小はありますが、確実に楽しめる音に仕上げることができたのは想定外でした。DACとの合わせ技とはなりますが、ネットワークトランスポートとしてのNodeの実力はかなりのものです。ここしばらくはこの状態で音楽配信を十分に楽しむことができそうです。なにより持っていない音源で気になっていたものが聴けること、新譜はもちろん旧譜のハイレゾ化は事実上のリマスターであり、これらを思い存分に楽しめると思うと、ワクワクしてきます。

2025/5/14 HOTEI(松浦正和)

 
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