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石井式リスニングルームへの誤解

 ステレオサウンド誌の連載などを通じて、石井式リスニングルームも少しずつ認知していただけるようになり、石井さんも私も大変うれしく思っています。おかげさまで、現在も継続して複数の方のお部屋設計のお手伝いをさせていただいています。

 さて、石井式の認知度が高まるにつれて、私の耳にも少し誤解と思えるお話しが聞こえてきましたので、ここでそれらに対して、お答えしておきたいと思います。

 まず、一番耳にするのは、理想寸法比の話です。本サイトの石井式研究ページでもご紹介しておりますように、定在波をいろいろと研究し、膨大なデータと数学的な検討から、石井式では「1:0.845:0.725」の理想寸法比を推薦しています。これは日本的な部屋寸法で言えば、6畳間にかなり近いプロポーションとなります。

 しかし、この寸法比を正直に実現させれば、部屋を広くしようとしたときに、かなり高い天井高になってしまうという問題があります。もちろん、それが実現可能な予算が可能な方には、ぜひにとお勧めしていますが、すべての方がこれを実現できる訳ではありません。また、リフォームなどの場合は、まず不可能な天井高になってしまいます。

 したがって、私たちは理想寸法比をどんな場合にも適用するわけではなく、現実の計画とコストにしたがって、より現実的な寸法(天井高)のお部屋を検討していきます。理想寸法比はあくまで計算上のベストを提示していますから、それ以外にも、これにひけを取らない伝送特性を持つお部屋を構築することは不可能ではありません。部屋の横使いや、シミュレーションソフトを利用することで、良い寸法を割り出すことが可能ですから、これらのテクニックを駆使して、最良のお部屋を作ることができると思っています。逆に天井高を確保するためにお部屋の床面積を減らすというのは、決して得策ではないと考えています。

 実際に石井式では、6畳サイズから50畳サイズまでのお部屋を設計、完成していますが、完全に理想寸法比を実現したお部屋は、さまざまな条件により30%程度にとどまっています。しかし、事前シミュレーションを行なうことにより、与えられた条件の中で、よりよい伝送特性を実現するように設計した結果、すべてのオーナーにご満足していただけていると自負しています。

 次に、石井式リスニングルームでも、スピーカーセッティングによって、最高の音を引き出す作業が必要だという点です。上記の理想寸法比など石井式設計では、定在波の存在を知り、部屋の寸法をコントロールすることで、可能な限り良い伝送特性を実現しますが、定在波そのものを無くす技術ではありません(部屋に壁が存在する限り、どんな部屋でも伝送特性は定在波の影響を受けてしまいます)。

 したがって、よりよい伝送特性を得ることとともに、そのお部屋のオーナーのお好みにあわせたスピーカーセッティングが必要になってきます。もちろん、これは多種のインシュレーターやボードなどを使う物ではなく(石井式ではスピーカーのために頑丈な床を作りますので、特別なアイテムは使いません)、お部屋の完成後に、スピーカーの位置だし、スイートスポットチューニングなど入念なチューニングを行います。これは、お部屋の設計とセッティングという両輪が揃ってこそ、最高の音楽鑑賞ができると考えているからです。

 なお、セッティングに関しては、現状のお部屋でのスイートスポット調整など、石井式のお部屋に関わらずご相談をお受けしておりますので、ご質問や実際のセッティングを希望される方は、当サイトを通じて、まずはご相談いただければと思います。

 当サイトへはこちらからメールをお送りください。

*****  HOTEI  *****
Apl.25.2006

 

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次回をお楽しみに