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次回をお楽しみに

石井式リスニングルームでのセッティング体験

 

 2月の18日にレコード演奏家クラブ例会が大阪で開催されたことは、当サイトでも参加募集を行いましたので、ご存じの方もいらっしゃるでしょう。当日の模様は他の媒体でも報告があると思いますが、ここではその前日、会場となったテクニクスの試聴室でのセッティング体験についてお話ししたいと思います。

  テクニクスの試聴室は石井式で作られた本格的なもので、同社の作る、オーディオ製品のほとんどがこの部屋でテストを受けて世に送り出されていると言っても過言ではありません。
 今回、レコード演奏家クラブ例会に向けて少しばかり私もお手伝いした関係から、無理を言って前日に準備される、システムセッティングに立ち会い、いや参加させていただきました。

 土曜の昼から伺った試聴室には、すでにスタッフの方が2人お待ちくださって、基本的な結線はすでに終わっていました。ここからスピーカを含めてセッティングを行います。アンプはプリにTechnicsSU-C7000、パワーがSE-A7000が2台、プレーヤはDVD-A10、スピーカはSB-M10000です。

 まずは石井さんの研究成果にあるように、低音域の状態を整えるために、スピーカの位置決めから行い、その後高音までの整合性を合わせます。その後アンプ関連の置き方、ケーブルの交換、インシュレータなどの調整を行いました。この間、スピーカとアンプ、プレーヤの間を何度も往復することになりましたが、これらの詳細は後日別媒体でお知らせできると思いますので、ここでは、その結果得られた感想のみをお知らせしたいと思います。

 長時間といっても一日の中での出来事。その中で比較的早い段階でここまでのクォリティを引き出せた例は私の経験上では無かったことです。セッティングの中に主観が入り込むとすれば、帯域バランスくらいでしょうか、後のセッティングにおける判断は、常に良いかそうでないかだけで、好きか嫌いかを念頭に置く段階ではありませんでした。もちろん、判断は現場にいる3人の総意に委ねますから、最後のプレーヤ調整で、少しみんなの主観が表面化した程度です。

 主にクラシックのソプラノ、ポップスの女性ボーカルを中心に追い込んだのですが、一番驚いたのは、その音像表現の存在感と立体感であったと言えます。今までの経験でも実体感のある音像というのは何度となく感じていたと思いますが、その経験はどこか無意識にイマジネーションの助けを借りていたのではないかと思わせるほどのものでした。

 テクニクスの音が、私にとって少し落ち着きのある、言い換えれば少し暗めに感じていましたから、それを無理に曲げるセッティングはどこか感覚的ひずみを生み出しかねませんので、私の好みではなく、機械が望む方向にセッティングを進めた結果でもあるのでしょう。おそらく最高度の条件を与えると、これだけの音を表現できるという事実は、機械の底力のたまものですし、部屋のおかげでしょう。
 元にあるボトムラインが非常に高い位置にあると言うことなのだと思います。

 ここからもっと自分の好みの表現に振っていきたいと、大いに欲求をかき立てられる音に、久々に出会った感じです。おそらくこの部屋の響きという条件は私の部屋では実現できそうにありません。機械のクォリティで私自身のシステムはこれと同等は出せると思いますが、残念ながら部屋の違いは非常に大きいと言わざるを得ません。

 唯一の救いは、使っているシステムの個性が私よりになっていることだけでしょう。いや、これは負け惜しみなのかな(^^;)。

*****  HOTEI  *****
Feb.24.2001

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