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ストリーミングデータの受信 |
| 前回までLANケーブルNodeの脚の検討などを行なったおかげで、現在はネットワークオーディオ再生のクォリティや音楽表現はCD、SACD再生と比べても遜色なく楽しめています。これには以前からシステムの入念な調整を行なってきたこと、なによりひとつひとつの調整に対し、リニアに反応する石井式リスニングルームのポテンシャルの高さに、いまさらながら感動しました。従来のCDなどのディスク再生に関わるシステムはそのままに、Nodeでのネットワーク再生を、磨き上げるかに集中していましたが、この半年ほどの試行錯誤から得るものは大きかったと思います。
ストリーミングデータ受信 以前の記事でスイッチングハブやLANケーブルの交換を報告してきましたが、ストリーミング中の実際の伝送状況がどの程度帯域を消費しているのか、気になったのでちょっと調べてみることにしました。伝送状況を簡単に確認するだけならWindowsのタスクマネージャからイーサネットの通信状況を見ることができます。Windowsのバックグラウンドサービスを最小限にして、Qobuzアプリでハイレゾソースを再生します。そしてその状況をタスクマネージャのイーサネット伝送状況を確認しました。
上のグラフが伝送状況をキャプチャしたものです。Qobuzアプリの再生ボタンを押した直後におよそ380Mbpsをピークにダウンロードが数秒続き、その後ほとんど通信はありません。数秒おきに10Kbps程度の通信はありますが、その曲の終わりまでほとんど通信ゼロの状態になります。曲を変えて何度か試しましたが、ほぼ同じ状況でした。どうやら再生開始と同時にその楽曲データを一気に受信しているようです。 ストリーミングという言葉の先入観で楽曲データを順次伝送しているものと思い込んでいましたが、考えれば使える帯域を最大限利用してデータを送った方が効率的です。ライブ配信などとは異なり、サーバにはすでに完結した楽曲データがあるのですからまとめて送り出しているということなのでしょう。 この検証はPCを使いましたが、ネットワークプレーヤーでも同じような方式でデータを受け取っていると思われます。多くのネットワークプレーヤーでバッファーサイズは公表されていませんが、ストリーミングで安定的に音楽再生をするために、バッファーメモリーは、それなりの容量を搭載しているとみて間違いないでしょう。また、ネット回線を含め宅内LAN機器、ネットワークプレーヤーも1Gbps環境が一般的になってきていますので、通信速度の面でも1曲分のデータを一気に受信している可能性は大きいと思います。 もちろんストリーミングでは、プレーヤーがログイン状態でないと再生を続けられないので、ログインがタイムアウトにならないよう、定期的にパケットを送信してしていると思われます。したがって再生中にLANケーブルを抜くなど強制的に通信を停止すると、およそ十数秒で再生がストップします。 LANケーブルで音が変わる ネットワークプレーヤー各々でデータ受信の挙動は異なるかもしれませんが、もし、1曲分のデータを再生冒頭の数秒で受信、その後はバッファーのデータで再生を行なっているとしたら、楽曲再生のほとんどはLANケーブルでの通信に関係なくプレーヤー内部で完結した状態で再生されていることになります。そうなるとLANケーブルでの楽曲データ受信そのもので音に変化が発生していると考えにくくなります。ただ、楽曲データの受信はしていなくても、ネットワークへの接続状態は継続していますから、信号伝送の問題ではなくLANケーブルがつながっていること自体に音質変化の要因があると言えそうです。 石井式リスニングルームの設計やシステムチューニングさせていただいた方々の中には、オーディオ用の宅内LANを光ファイバー化されている方もいらっしゃいますが、確かにメタル回線との差を確認できます。これも回線速度の問題ではなく、電気的なアイソレートが効いている可能性が大きいかもしれません。 LANケーブルで音が変わるなどデジタルオーディオではまだまだ分からない部分が多くあり、それを掘り下げ探求する姿勢はとても大切ですが、ユーザーサイドでそれを進めることはかなり困難です。ただ、音質変化を体験している方は多くいらっしゃいますので、経験則の中でその変化を利用し、より高度な音質や好みに沿った音楽再生につなげることに可能性を見出すことはできます。ネットワークプレーヤー導入から間もなく1年になり、チューミングの一つ一つの結果にようやく手ごたえを感じられるところまで進めてこられたと感じていますが、試行錯誤はまだまだ続く、かも? 20264/2 HOTEI(松浦正和) |
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*本稿でご不明な点、ご質問などございましたら「こちら」までご連絡ください。 スピーカー位置の検討についてのご質問では、お部屋の写真を添付いただけると、イメージがつかめます。その際は正面、後方、左右、天井方向の写真とごく簡単で結構ですので、お部屋の縦横高さの寸法をお送りいただけましたら助かります。 |